1920年代
事務効率化の夜明け、革新の一歩を
製品・商品
電報用タイムスタンプを開発
1929(昭和4)年
苦境のさなかにあっても、新たな製品への挑戦は続いた。逓信省から依頼を受けて開発した「田中式自動番号時分器」もその一つである。これは電報の依頼用紙に受付番号、受付時分を同時に記録するもので、それまでは手書きで処理されていた。1929(昭和4)年に特許が認可され、機械の製作は外部に委託した。翌1930(昭和5)年には全国の電報局に配置された。これが日本でタイムスタンプが大規模に導入された最初の例と考えられている。ただシステム上の問題から電気代がかかったため期待したほどには売れず、収益面では黒字化に至らなかった。